工場で使う水には油が混じることがあります。
そのまま工場外に排水するわけにはいかないので、水と油を分離して水を綺麗にしてから排水します。
工場内で再利用する潤滑液なども使っているうちに油が混じってくるのでそういったことが行われます。
「水と油」ということわざがあるように両者の性質が異なるため油は水に浮きます。
その仕組みを利用して効率よく油を回収できるのが浮上油回収装置です。
昔は工場排水から公害が多数発生していましたが、今では規制や法律もあり、そしてテクノロジーの発達のおかげで殆どありません。
排水をキレイな状態で出すことの必要性
戦後、日本は原料を輸入して製品を作り海外へ売るスタイルで豊かになっていきました。
ジャパン・アズ・ナンバーワンと言われていた1970年代後半から1980年代にかけて、日米の経済摩擦でジャパン・バッシングが起こり、アメリカで日本車を叩き潰すパフォーマンスが行われるほど、世界の中のものづくり大国でした。
今ではそういったバッシングはないですが、ものづくりは続いています。
海外に工場を持つことも多くなりましたが、国内にも多数あり製造が行われています。
さて、工場と言えば工作機械を使います。
穴を開けたり、削ったりなどの加工が行われています。
その際、潤滑液として、また熱の発生を抑えるためクーラントといった水を多く含む液体を使います。
使用後は油や削りくずなどが混入し汚れます。
それを川や海に排水すると大変なことになるので浮上油回収装置などで油を除去し何度も再利用します。
その液に限らず工場排水などには油が混じることもあるので除去装置を使っています。
油は水に浮くのでそういったことが出来るのです。
工場の多い日本では、排水量も多くなりますし、綺麗にすると人や環境にいいことがあるでしょう。
間接的に馬を守っている…?
ところで地球という惑星は恵まれた環境にあります。
というのも、毎日太陽から日差しをもらい、月には潮の満ち引きなどをしてもらっています。
そして海や陸があり、めぐみの雨も降ります。
その中で私たち生物は生きているのですが、よく考えてみると太陽からの日光以外は地球という閉じられた中に全てがあります。
今は沢山の水をたたえる海ですが、その起源は未だ解明されておらず、彗星や小惑星の衝突でもたらされたとも言われています。
地球上に水がもたらされた後、太陽光で海から蒸発し雨となり川を流れ、また海に戻るといった循環が始まったのでしょう。
それが現代でも変わりなく行われていますが、川の上流はともかく、下流では生活排水、工場排水などが混じり汚くも見えます。
しかし、その汚くなったものがまた蒸発して雲となり雨が降るのです。
ですから、それらの排水は極力綺麗にした方がよいですね。
水道水はすべて川などの自然界にあるものを使っています。
私たちの体は半分以上は水分で出来ているとも言われています。
水を綺麗にすることは私たちの健康を維持することでもありますし、間接的には私の大好きな馬を始め、その他の動植物をも守ることになるはずです。